スニーカーになけなしの紙幣をしのばせ、シャネル靴コンパスを頼りに国境越えを試みる不法入国者……。ブランド コピーグローバル化によって経済は簡単に国境を越えるようになったのに、人間は容易に国境を越えることができない状況がある。アルゼンチンの女性アーティストは、「国境を越える」スニーカーを通じて、社会問題に気づかせてくれる。文: 柏木 博写真: 川口大蔵(STIJL)1970年代半ば頃のアメリカ西海岸文化にはじまり、現在ではスニーカーがビジネスシーンでも履かれることがさほどおかしなことではなくなっている。それほど日常化したスニーカーであるが、ジュディ・ウェルゼインのデザインしたスニーカーは面白い。全体はグレーを基調に、ソールなどに赤のアクセントを入れたミッドカットの「Brinco」というスニーカーだ。本誌が刊行される時点では、まだ、東京都現代美術館の展覧会『うさぎスマッシュ展』で現物を見ることができる。運がよければ、購入することもできる。外観のデザインもよいのだが、装備が面白い。中敷きには、メキシコとアメリカの国境の地図がプリントされている。編み上げのレース(靴紐)の最上部には、方位コンパス付きのライトが装備されている。そしていわゆるベロには、財布が仕込まれており、お金を隠すことができる。こうした装備のあるスニーカーだということは、外観からは気づかない。どうして、こんな装備をつけたスニーカーがデザインされたのか。装備の内容で、気づいた方もおられるだろう。メキシコからアメリカへと国境を越えていくためのスニーカーである。もちろん、パスポートもビザもなしにである。アメリカは、メキシコをはじめ南米からの低賃金労働者に支えられているといわれている。その少なからぬ労働者が、不法移民だともいわれている。そう、このスニーカーは、アメリカへと不法越境をするためのスニーカーなのである。これをデザインしたウェルゼインは、1967年アルゼンチン生まれ。経済や人種問題に目を向けている。彼女によれば、グローバル化によって、商品は簡単に国境を越えているのに、人間は容易に国境を越えることができないことが問題だという。このスニーカーは、国境を越えて日本にまでやってきている。ART EXHIBITIONうさぎスマッシュ展写真のスニーカー「Brinco」も展示中の「東京アートミーティング(第4回)うさぎスマッシュ展 世界に触れる方法(デザイン)」は、2014年4月19日まで、東京都現代美術館で開催中。高度に情報化された現代社会の様々な要素やできごとを、人々が手にとれる形にデザインして届ける国内外のデザイナー、アーティスト、建築家など、21組の表現が紹介されている。本コラム筆者の柏木博氏も共同キュレーターとして本展に携わっている。(問)東京都現代美術館
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